「日番谷隊長、松本副隊長! 、今日より数日現世へ行ってきます!!」 「あぁ」 「、気をつけんのよ!?知らない人にはついてっちゃ駄目よ?変なことされそうになったら鬼道でも漸魄刀でも何でもいいから使って逃げるのよ!?」 「あのなぁ……」 「大丈夫ですよ。 隊長・副隊長に最後に挨拶し、は地獄蝶と共に穿界門をくぐった # 06 「 空座町 が生を授かり8年間を過ごした町 の大切な人たちが住む町 「 は屋根を飛び越えながらある場所へと向かった 「懐かしい……昔とちっとも変わってないね」 の視線の先にはクロサキ医院と書かれた小さな病院 思い出される楽しい思い出 そして あの時のことは後悔してない けど、もし生きていたら、自分は彼らと共に学校へ行き、普通の生活を送っていたのかと思うと、少しだけ寂しくなった PiPiPiPiPi 「っ!虚!!!?」 伝令神機を確認するとすぐ近くに虚の反応が出た 「現世に来て早々に虚退治だなんて……。私あんまり虚退治って経験ないのになぁ〜……」 気乗りせずとも死神の本来の仕事をしに、虚が現れるであろうポイントへ向かう 「ん?でも虚が現れるってことは、つまり!!!ルキアに会えるってことだよね!ルキアも伝令神機持ってるんだからすぐに駆けつけるはずv」 先ほどとは打って変わった表情でスピードを速め屋根を飛び越えていく 「誰よ……虚居るとこルキア有り、何て言ったの………」(注:誰も言ってない) 消えていく虚に背を向け少し不機嫌そうな それもそのはず 「何でルキア来ないの!?結局私が倒す羽目になったじゃん……」 あのルキアに限って"もしも"はないとして、伝令神機の調子が悪いのか? 「それにしても、何だろ……。さっきまで気がつかなかったけど、いくつか強い霊圧を感じる……」 感じるが、正確な位置までは特定出来ない 「更木隊長程じゃないけど、私ももう少し探査系の方勉強しよぅ…」 PiPiPiPiPi 「何!?また!!!?」 PiPiPiPiPi PiPiPiPiPi PiPiPiPiPi 「ぇ?え……えぇぇぇぇぇ!!!!?何これ!!?故障!?こんなっ」 「っ!」 伝令神機から発せられる異常な数の虚の数に一瞬気を取られ対応が鈍った 辛うじて左腕をかすった程度ですみ、すぐに体制を直し一気に虚の仮面を破壊した 「危なかったぁ〜……」 伝令神機をもう一度確認する やはり尋常ではない虚の数 だが、それと同様に 「虚が減ってる? 同じ頃、着実に虚を倒していく一護 「ハァハァ が感じ取った霊圧の1人でもある 「っもぉ〜〜!!!きりがない!!!いったい何だっていうの!!?」 虚の数は一向に減らず、虚退治に慣れないの体力の消耗は半端ではなかった 「うわぁぁぁぁぁ!!!!」 「っ!!?子供の声!!? 子供の叫び声には急いで公園へ向かうと、そこには未だ成仏出来ずにいた子供の魂魄が数体の虚に囲まれていた 「うまそうなガキだ」 (数が多い、か……) 「子供は新鮮でいい。俺なんか、子供を食った瞬間のあの感覚が忘れられねぇぜ」 (でも……) 「俺もだ。イきそうになる」 「気持ち悪いってのーーー!!!月夜に踊れっ!! 「何っ!!!!?」 消えていく虚は自分に何が起きたのか理解できなかっただろう なぜなら 「死神か!」 「おい、あの死神漸魄刀を持ってないぞ」 「失礼な。ちゃんと持ってるじゃない」 シュッと虚の前に移動し、更にもう一体を切る 「なっ!何!!?刃がねぇ!!!?」 が手にしているのは刃のない漸魄刀 否、正確には 「ないんじゃなくて、見えないだけよ」 シュッと更に一体ずつではあるが確実に数を減らしていく 「月夜に浮かぶ朧の如き刃。それが私の漸魄刀よ」 気を失っている子供の魂魄を庇いながら警戒態勢をやめない 数を減らしたとは言えそれはあくまで囲まれていた子供に行く着くまでの突破口を切り開く為だけに倒しただけ その後までは考えていられなかった 「おいこの死神だいぶ疲れてんじゃねぇか?」 「今日はついてるぜ!ガキと死神が一度に食えるなんてなぁ!!」 手を伸ばしてきた虚の腕を透明の刃が切り落とす 「ギャァァァァァァァ!!!!!」 下品な叫びが公園内に響き渡る 「貴様っよくも俺の腕を!!!」 (ヤバイなぁ…。始解しただけなのになんでこんなに……) もうほとんど自分から向かっていく体力がないは始解を解き守りにはいった (今同時に攻撃されると…) だが、が始解を解き明らかに疲労を見せていることから虚たちは同時攻撃へとまわった 正面から襲ってくる虚に対し漸魄刀で応戦 だがその瞬間、右サイドからもう一体の虚が子供目掛けて突っ込んできた 「っ!!!?君臨者よ!血肉の仮面・万象・羽ばたき・ヒトの名を冠す者よ!焦熱と争乱、海隔て逆巻き南へと歩を進めよ! 仕方なく左手のみで漸魄刀を、そして右手で向かってくる虚に向け赤火砲を放とうとしたがやはり無謀 片手では巨漢の虚を止めることができず、はそのまま吹っ飛ばされ木に背部を叩きつけられた ぐったりとするに勝機を見出した虚たちは、まずやっかいなから片付けようと集まってきた (頭がクラクラする……力が…入らない……) 木に寄りかかるように薄っすら目を開ける 子供は無事のようだ ほっとするのもつかの間、自分に近づいてくる虚たちにもう立ち上がる力も残されていない 「終わりだぁぁぁ死神ぃ!!!!!」 「っっ!!」 ホンキでマズイと思ったはギュッと目を閉じた が、次の瞬間 「なっなんだぁ!!!?」 間抜けな虚の声がしたかと思ったら 「クソッ!!!邪魔なんだよ!!!!!!!」 別の声が聞え、はその目をそっと開けると、少し離れた場所で誰かが飛んだ 逆光で顔はわからないがその手にはあり得ない程大きな漸魄刀が見えた 「……死神……ルキ」 「あぁぁぁぁ!!!もぅテメェらしつけぇっ!!!!!」 死神ではあるがルキアではない、誰か男の声 でも1人でこの数は不利 は何とか漸魄刀を杖代わりにし力の入らない体に鞭打ち立ち上がると、今はもう虚で姿が見えない死神に叫んだ 「一人じゃっ……」 ポタリと地面に落ちる紅い血 額から流れる血はまるでに動くなといわんばかりに流れる 「あぁ!?誰かいんのかっ!!!?って!どけよオラッ」 その声に疲労は見られずだんだん近づいてくるのがわかる そして 「どけってんだっ!!!」 大方倒して声のした木の近くまでやってきた死神はそこでぐったりとした死神を見つけ目を見開いた (声……あの死神の…?) 朦朧とする意識を総動員させ重い瞼を開けるとそこには大きな漸魄刀を手に持った 「…おま……まさか……………なのか……」 「(嘘………この感じ……)……い、ちご……ちゃん?」 オレンジの髪をした死神と 白銀の髪をした死神は 新たな出会いをはたした back next |